なんといっても資本主義では生産力がものすごく発達しました。たとえば鉄鋼1つとっても、1960年からの2001年までを比べると生産は4・6倍です。
レーニンの時代は「ロシアを電化する」ことが社会主義の目標の第一でした。街頭はガス灯でしたからね。「長州ファイブ」という映画をご覧になったかたいますか?幕末、長州藩の若者(伊藤博文など)がイギリスにさまざまな技術を学びにいったおはなしですが、蒸気機関車にえらくビックリするシーンがあります。「陸蒸気」から現在はリニア新幹線(建設には反対)です。
そこまで溯らずとも、私が生まれた1976年。香西家は黒電話でした。80年代後半にはファックスにビックリ。90年代の高校時代はポケベルがカッコ良かった。卒業すると携帯電話が出てきて、それでも平野ノラのやつはデフォルメしすぎだけど、まああんな感じのデカイやつでした。スマホとかツイッターなんて想像すらできないね
このように生産量でも、技術面でも、飛躍的に伸びたのが資本主義社会です。この豊かさ、便利さ、をうみだした資本主義をリスペクトしないわけにはいかないですよ。「もうけ第一」で資本家どうし利潤の大きさを競い合う。これが今までのどの社会よりも生産力を伸ばしたわけです。
しかし、同時にこの社会特有の害悪もあります。やっぱり働く人は楽にはなってないすよね…もうけのために「人減らし」するから失業者が増える。先ほど1960年から2001年まで鉄鋼の生産が4・6倍になったといいましたが、そのいっぽうで労働者が30万人から18万人に減ったそうです。機械やロボット技術…これからAIでどうなるんだろう…
そして貧富の格差です。新しい長者番付をご覧ください
1位から4位までは個人資産で兆を超えてるんですね…しかし、この一方で貧困層は増大しています。非正規雇用が増大して、その大半が年収200万円未満…そもそも非正規なんて働き方は昔の資本主義では主流ではありませんでした。

世界でさまざまな努力がされていますが、やはり温室効果ガスをゼロにすることはできない…しかし、このままでは人間や生物の命が失われるような地球環境になってしまう。この問題を資本主義はクリアできるのかということも問われています。
次回は、日本における社会主義はどんな世の中になるかについて考えてみます
(おわり)