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これが民主集中制です

日本共産党へのイメージで「上意下達で党員は黙って実行するだけ」「反対意見はみとめられないんじゃないか」「志位さんや不破さんが絶対なんでしょ」というのがあります。


何年か前に、ある人に入党を訴えたら「幹部に意見をいったら除名されるのは…」といって拒んだ方がいらっしゃいました。結論からいうと、すぐに誤解とわかって、その方は党の一員となって活動されています。今回は共産党の誤解の大きな1つである、民主集中制について考えてみたいと思います。


日本共産党は綱領とともに、党の運営のルールである規約というものがあります。いいかえれば「会則」のようなものです。その第3条で民主集中制についてこう説明してます。


【党の意思決定は民主的に討論をつくし、最終的には多数決で決める】
ここがいちばん大事なところです。民主的な討論をつくして、最終的には多数決で決めるということは、反対にいえば少数意見も出るし、その存在を認めているということです。そしてあくまで「多数決」であって「全員一致」ではないのです。


さらに、同じ第3条のなかには「意見が違うことによって、組織的な排除をおこなってはならない」ともあります。つまり少数意見が出た場合、その人たちが党のなかにいづらくなるようなことはしてはいけないとしっかり戒めている。少数意見をいう権利を保障しているわけです。

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実際、党の最高機関である党大会で、意見を保留したり、反対をする代議員もいます。長い党の歴史のなかでも、1958年の綱領を確定するときの党大会はすごかったのではないでしょうか。


綱領草案では、日本の民主主義革命を提案したのですが「社会主義革命しかない」と主張した代議員がなんと3分の1もいたのです。多数決で決めることはできたけれど、党のもっとも基本的な文書となる綱領を決めるのに、こんなに大きな異論をそのままにしてはいけないと判断して、そこでは決めずに「もっと話しあおう」と次の党大会まで討論を続けました。


結果的に、その後の1年間の討論と実践を通じて、民主主義革命路線の正しさを全国の党組織が実感することになり、綱領が決まっていきました。


さらに重要な部分
【決定されたことは、みんなでその実行にあたる。行動の統一は、国民に対する責任である】
多数決で決めたことは意見の違いはあっても、それは脇において実行する。
先日、希望の党の共同代表選挙というのがありましたが、憲法と安保法制の方針について真逆の人が候補として対決してましたね。この党は改憲と安保法制容認を旗印にして、みんなが集まったはずなのに、なぜ党内で割れるのでしょう?


こうなると誰のいうことが党の公式見解なのか、よくわからなくなりませんか?これでは国民にたいして無責任ではないでしょうか。ほかの党でもこういうこと多々あると思います


日本共産党は、国民に対する責任として、党が正式に多数決で決定したことは、どんな幹部であろうと一党員であろうとそれを守る。決定に反することは勝手に党外で話すことは許さないという立場をとっています。


「共産党のジャイアンという香西某がブログで勝手にいろいろ書いてるけど、あれは全部ウソだからね」なんてことはほかの党員の人、誰もいいませんから安心してください(笑)


これが「集中」の部分ですね。もちろん多数決で決めたことが、必ずしも正しいとは限りません。それだけに少数も大切にするわけですが、政党である以上、党内の意見の違いを理由に活動しないことは許されない。まずは決定にしたがって実行してみようというのが大事なわけです



【すべての指導機関は、選挙によってつくられる。派閥はつくらない。意見の違いで排除しない】
意外ですか?中央役員はもちろん地方の党機関の役員もちゃんと選挙で選ばれるのです。ちなみに最高機関である党大会の代議員も選挙で選ばれるんです。




【旧ソ連は民主集中制を破壊した】


巨悪はスターリンですね。1934年のソ連共産党の党大会以来、スターリンが死ぬまでほぼ開かれていません。なぜか?それは1934年の党大会で選ばた中央役員の多くが、スターリンの弾圧によって逮捕されたり銃殺刑にされたのです。それ以後、中央委員会はまともに開かれず、スターリン絶対の体制になっていきました。これでは少数意見が尊重される余地などあるはずがありません






【日本共産党は柔軟です】

「党中央のいうことを無条件で実行する」なんて実際の指導ではありません。少し古い話ですが、いまから20年ほど前、東京の狛江市長選挙で、現地の党組織が共産党市議団の中心人物だった矢野市議を候補者として出そうと決めたとき、党中央は反対しました。


「現職の市議会議員を”当選もしない”市長選挙に出せば、みすみす議員を1人減らすことになる。しかも矢野さんは議員団の中心じゃないか」というのが党中央の判断だったわけです。

しかしこれに対して、地元の党組織は「矢野さんを出すことが市民世論だ。ここで引いたら党が市民から非難される」と党中央を説得したのです。結果は共産党員市長の誕生となり、さまざまな実績を残しました。


実情にあわない決定は変更をもとめることもできるし、その立場で、こうして実際の活動はおこなわれているわけです。


いろいろと書きましたが、政党としてはごく当然のルールが民主集中制だと思います。同時に、これはあくまで党の内部的なルールですから、共産党が政権に入ったからといって、社会におしつけることはありえないということも、最後につけくわえておきます
(終わり)


by kouzai2007 | 2017-11-15 22:51 | this is共産党

日本共産党品川地区委員長(衆院東京3区予定候補)が共産党を丸ごと知ってほしくて書いてます


by 香西かつ介
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