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私有財産を確立するのが共産主義です

サポーターの1人に、資本論の研究者のような人がいて驚きでした。
写真は、そのサポーターの方と先日の国会前行動で会ったときの資本論トークのようす…シュール&マニアックです(笑)
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そういえば、今日の会議でおもしろい話を聞きました。50年間も赤旗新聞をとりつづけてくれ、選挙では共産党以外は入れたことないという人が、初めて共産党の綱領を読んだというのです。そして感想は「私有財産を没収しないって初めて知った」


なるほど。心底共産党を信頼している人でも「共産主義=私有財産の没収」と思っていたのですね。確かに旧ソ連など見ていればそれは無理もないと思います


あらためて私たちが、将来どんな共産主義をめざしているのか、日本共産党綱領の第5章から引用しておきます


「社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、この社会の発展のあらゆる段階を通じて、私有財産が保障される」


「生産手段」って難しい言葉ですが、商品を生産するための原料や工場や機械などのことです。いまの資本主義社会では、これをごく一部の資本家が独り占めにして、自分たちのもうけ本位に生産をします。これが貧困と格差を生み出し、あらゆる社会のゆがみや、地球環境の破壊にまでつながっています。


だから、この生産手段を社会の手に移して、管理や運営をするのが社会主義のポイントになるという話です。つまり社会のみんなのものにするのは、この生産手段だけで、それぞれの財産はちゃんと保障しますよと謳っているわけです。これはいつの段階でも、そして量の大小にかかわりません。


実はこれ、社会主義の元祖であるマルクスやエンゲルスも明らかにしていたことなんです。確かにマルクスたちも最初は「私的所有の廃止」を目標にしていましたが、研究を進めて資本論を仕上げる過程で大きく発展しました。


国会前の資本論トークでは、ここの話にはなりませんでしたが、資本論第1部から引用します

「この否定〔資本主義的私的所有の否定〕は、私的所有を再建するわけではないが、しかし、資本主義時代の成果―すなわち、協業と、土地の共同占有ならびに労働そのものによって生産された生産手段の共同占有―を基礎とする個人的所有を再建する」


非常にむずかしい言葉ですが「資本主義的私的所有」っていうのは、先ほどもいった資本家が独り占めにしているということです。つまり、それは否定されて生産手段はみんなのものになりますよと。そして最後の一文では、これを通じて「個人的所有を再建する」といっていますでしょ。


さらに、資本論が刊行されて(1867年)から間もない時期に「労働者から財産を奪う」という攻撃がインタナショナル(国際労働者協会)に加えられたときに、エンゲルスが行った演説というのがありまして、マルクスエンゲルス全集から引用します(17巻p615)


「インタナショナルは、個々人に彼自身の労働の果実を保障する個人的な財産を廃止する意図はなく、反対にそれ〔個人的財産〕を確立しようと意図しているのである」


そう。個人的財産を確立するってハッキリいっているんですね。旧ソ連はじめ「社会主義国」と名のつく国は、確かに没収しました。これは大きな誤りであり、本当に罪深いことだと思います。


いろいろと小難しいことを書きましたが、日本共産党の綱領は思いつきや皆さんに気に入ってもらえるように「私有財産を保障する」といっているわけではなく、そもそもの理論を研究し、それを踏まえていっていることをご理解いただければありがたいです。


それにしても「残業代ゼロ法案」とか「消費税10%増税」などなど、国民から私有財産を奪っているのは安倍政権の方だと思いますね、わたしは…



by kouzai2007 | 2017-11-08 17:15 | マルクス

日本共産党品川地区委員長(衆院東京3区予定候補)が共産党を丸ごと知ってほしくて書いてます


by 香西かつ介
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