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「共産党アレルギー」の特効薬

前回は、どうして私たちが党名を変えないのか考えてみました。思いのほか、たくさんのうれしい感想をいただいています。同時に「初めて投票したけど『共産党』と書くことに、漠然とした抵抗感があった」「共産党と聞いただけで…」という方もいらっしゃいました。

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この顔にそんなに抵抗感ありますかね?怖くないでしょ?


まあ、そうはいってもね、わかりますよ。私だって今では電車の中でどうどうと「赤旗」を広げてますが、入ったばかりのときはまわりの目を気にして、不破さんの本などは必ずブックカバーをかけたり、表紙を裏にかけてわからないようにして読んでいたものです。


今日はこの「共産党」にたいする抵抗感、アレルギーについて考えてみたいと思います


まず、やっぱりマスメディアの報道です。中国共産党の党大会、北朝鮮によるミサイル発射、世の中で「共産主義」といわれている国々の許しがたい暴挙、あるいは大きな懸念を抱かざるを得ないニュースが連日報じられています。BS-NHKで俳優が世界を旅する番組の東欧編では、必ず共産圏時代の爪痕がいかに大きいかを紹介します。


前のブログでも書いたように、私たちが描く未来社会、共産主義の本来の内容、すばらしさをそもそもから理解してもらわなければ、根本的には払しょくできないと思います。しかし、圧倒的多くのみなさんに、そのことを伝えることができていません。


もちろん私たちの力不足なのですが、日本の巨大マスメディアの威力は本当に大きい。どうしても、こうした国々と十把一絡げにされてしまいます。こうした中で「選挙では共産党と党名を書いてください」といっても、それはかなりハードルが高いことになります


さらに、メッセージをいただいた多くの方から出されている「漠然とした抵抗感」というやつです。「とくに家族や親せきに悪くいう人もいなかったけど…」と前置きされている人もいました。いったい、これはなんなのでしょう
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わたしの尊敬する大先輩、市田忠義党副委員長(参院議員)


「アカにだけはなるな…」そうお母さんにいわれて育ったそうです。市田さんは、1942年の戦中の生まれ。8人の兄弟姉妹のうち4人を、戦争や栄養失調でなくされています。お母さんの嘆きはいかほどだったか…


「アカ」…これは共産党の旗が赤いことから、共産主義者を差別的に呼ぶときの言葉です。日本共産党は1922年に結党しますが、当時の日本では、非合法とされました。さらに治安維持法という法律では「国体を変革する」ことを目的に、組織をつくったものは「死刑または無期懲役」とされました。


「国体」とは、天皇絶対の当時の国のあり方そのものです。当時の日本共産党は、共産主義をめざす前に、国民主権の世の中を日本で実現すべきと主張し、行動しました。つまり「国体を変革」しようとしたのです。当時の日本では、共産主義をめざすよりも国民主権、民主主義をめざすことのほうが罪は重かったのですね。


吉永小百合さん主演の「母べえ」をご覧になった方はあるでしょうか。文学者だった「父べえ」は共産党員ではないけれど、反戦思想をもつ人物として逮捕されてしまいます。こうして当時は思想を罰したのです(共謀罪が現代版治安維持法というのはこの点です)。


こうした世の中で、堂々と正面から「国体変革」を目的に活動していた組織は、日本共産党と共産青年同盟しかありませんでした。つまり、当時の日本政府にしてみたら、この組織が広がってしまうことが本当に怖かったわけです(マルクスの共産党宣言も「共産主義という妖怪がヨーロッパを歩いている」で始まります)


したがって非合法にして「アカ」と侮蔑的な言葉を投げつけ、差別して「怖いもの」という意識を社会に浸透させるために躍起になりました。逮捕され、虐殺までされた人も大勢います。殺されないまでも、拷問を受け、思想をかえることを強制される。釈放されても犯罪者として世間から白い目でみられる


いまだに「共産党」と文字に書くとき、手が震えるという話も聞きます。


先日、子どもの学童保育がいっしょのお母さんとの会話の中で、よそのマンションの公園で、子どもを遊ばせていたら、そのことをよく思わない住民の1人に文句をいわれたとのこと。それに抗議をしたら「お前はアカか」といわれて、何のことかわからなかったけど、とてもイヤな気持ちになったという話を聞きまた。(スジを通そうとする姿勢、ただしくないものに屈しない姿勢を評価しているとも言えますけど)


多少、時代錯誤な感じはありますが「共産党=怖いもの」という意識は、現代の私たちの頭の中にも、いろんな形で刷り込まれているのだと思います。


こうした意識を乗り越えて先の選挙では、400万人以上みなさんに「共産党」と書いていただきました。これはすごいこととも思えてきます。いやいや、その前は600万人以上でしたし、いちばん多いときは800万人以上のみなさんに選らんでいただいたこともあるのです。もちろん、ここに甘んじているわけには絶対にいきません。


それにしても、自由と民主主義を求めて命をかけてたたかったのに、逆に誤解や偏見にさらされる…なんて理不尽なんだろう…みなさん「白バラの祈り」って映画ご存知ですか?同じ時代のドイツで反ナチスの運動(白バラ運動)をやり、逮捕され処刑された学生達の実話です。


この運動のリーダーだった、ハンス・ショルとゾフィー・ショルという兄妹は、今では英雄として、ドイツの誇りとして、各地の学校で冠名にされています。つまり日本でいえば「小林多喜二記念小学校」とか「伊藤千代子高等学校」といったところでしょうか。日本は戦後もあの侵略戦争を美化する勢力が政治をやっていることも、反共偏見という点からみても大きいのかもしれません。


結論
ここまで読んでいただいて、申し訳ありませんが、「アレルギーの特効薬」はないと思います。


まず共産党員が「人として信頼される」ことが大事な気がします。この点では、本当に多くの党員のみなさんが努力をされていて頭が下がります。そして政治の世界で果たしている役割や、私たちが安倍政権を倒して、どんな日本社会をめざしているのか、さらに本来の共産主義を知ってもらうこと。これを日常的にお伝えするしていく活動を広げるよりほかにありません。


最後に
「アカにだけはなるな」と仰っていた、市田さんのお母さんは、89歳で亡くなる直前に共産党に入党されます。子どもたちを奪った憎い戦争に立ち向かったのが共産党だと知ったことがきっかけだったそうです。本当に感動的なお話しです


by kouzai2007 | 2017-11-03 10:54 | this is日本共産党

日本共産党品川地区委員長(衆院東京3区予定候補)が共産党を丸ごと知ってほしくて書いてます


by 香西かつ介
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