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残念な都知事選…同時に大きな成果を得ました

くやしい…大変残念な結果です。しかし、冷静に考えれば、鳥越候補は大健闘だったとも思っています

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「なぜ3位?」「もっと票が出てもよいじゃないか」…確かに私もそう思います。野党4党が共闘したのに、なぜ直近の参院選の野党の得票の合計より低かったのか?

参院選では1人区の3分の1にあたる11選挙区で野党統一候補が勝利しました。そして無党派層の半分以上を獲得するなど、1+1が2以上になるような共闘効果が出たのに、どうして都知事選では発揮されなかったのか?


一言でいえば、参院1人区では多くの有権者から見て「自公対市民と野党の共闘」という構図は鮮明でしたが、都知事選では、この対決構図がはっきりしなかったのではないでしょうか


ここには大きく2つの要因があると私は思っています


①小池氏は改憲・タカ派の本質を隠し、「反自民」ポーズと「初の女性知事」を売りにしたこと

小池氏は、自民党支持層の5割はもちろん、共産支持層は2割、民進支持層の3割以上、そしてる無党派層の5割を獲得しています。実に290万人の都民が(選挙にいった人のうち4割以上が)小池氏に投票しました。

97年都知事選、石原慎太郎氏が勝利したときも、自民党政治に大きな怒りと不満が高まっていたときでした。「国とケンカする」といって彼は出てきた。「東京から日本を立ち上げる」がスローガンでした。結果、2位とダブルスコアの160万票あまりを獲得して勝利しました。その後、極右的発言、差別的発言を繰り返すも、石原都政は3期続くことになります。


まさに、今度の小池氏も、それと似た存在だったのではないでしょうか。「自民党から切られた悲劇のヒロイン」「支援を受けず既成政党・自民党と孤高にたたかう」「初の女性知事」…メディアでも街頭でも、そこを巧みに演出していました。現状に不満をもつ、自民党に不安や怒りをもつ有権者の大きな受け皿になり得たのではないかと思います。

つまり都民の中には、自公政治への強い不安や怒りがあるわけです。それは自公の推薦を受け、自民党主導の組織戦を展開した増田氏が落選したことにもよく表れています。

もちろん、小池氏のポーズは偽物であり、だまし討ちであることはまちがいありません。今後メッキがはがれていくでしょうし、彼女の極右的立場を都政にもちこませない新たなたたかいがこれから始まります


②マスメディアを使ったネガティブキャンペーン

「高齢」「健康不安」
「不勉強」「具体的な政策がない」

候補者の実態、実像とは本来かけはなれた評価や声が、こんなにも出される選挙は初めてでした。
くりかえしになりますが、フルマラソンを完走するほどの元気があるのです。また医学的にも最後の手術から7年たてばガンは完治です。政策面では後からもいいますが、都政と国政を転換する決定的な旗印を打ち出しました。

メディアを使って、徹底して、鳥越さんの悪い印象を意識づける作戦はすさまじいものがありました。


極めつけは女性問題を「疑惑」として週刊誌で流したことです…


そもそも、こうした問題は、当事者でなければ、事実かどうか立証できない問題です。鳥越さん本人は「事実無根」といっています。「記者会見を開いて説明しろ」といいますが、仮に開いても「事実無根です」と同じことしか言えないでしょう。

つまり記者会見で疑惑を晴らすことはできない。そればかりか、「言い訳がましい」など、当初よりも悪い印象が拡散されていくことになりかねません。それこそ自公勢力の思うつぼです


相手がウソの告発をしているのか、それとも鳥越さんがウソをいっているのか、タイムマシンに乗って、過去に行って事実を見てくることなど誰にもできないのです。したがって、一方の当事者である鳥越さんが「事実無根」といっている以上「疑惑」として記事を流した、文春編集部に真偽を問うべきことのはずです。被害者が存在し、その証言が存在するなら、なぜ「疑惑」として報道したのか、それも疑問です。鳥越さん側は刑事告訴をしたのですから、これから真相は明らかになると思います。鳥越さんの社会的名誉が回復されることを願います


こうしたマスメディアを最大限利用した攻撃は「市民と野党の共闘に権力の座を奪われるかもしれない」…支配層、自公勢力の危機感、恐怖と憎悪からの強烈な攻撃だったと思います。したがって、この激しい熾烈なたたかいという角度からみれば、鳥越さんの134万は大健闘です。
また、振り返れば、参院選で共産党の吉良さんや山添さんは70万票台。前回の都知事選での宇都宮さんは98万票…そして、今回、小池氏は共産支持像の2割を獲得しているそうですから、共産支持層の票は50万票台となります。そこから見れば参院選よりも80数万票も多く票を獲得したことになります。ここに共闘効果はあったし、この激しいたたかいの中で、必死にたたかった果があるのだと思います。


同時に、短期間で、権力のたくらみを打ち破って、勝利することはできなかったのも事実です。私たち自身、これを乗り越える力を身につけられるどうかに、東京と日本を変える道がかかっていると思います。




■鳥越陣営が掲げた政策、旗印こそ都知事選を野党共闘でたたかう大義だった

鳥越陣営が掲げた政策、公約は都民の願いにかなったものでした。とくに立候補会見から鳥越氏が語った3つの立場(舛添徹底究明とクリーンな都政、大型公共事業をやめ暮らし福祉最優先に税金を使う。改憲をとめ平和都市東京)は、まさに都段階で市民と野党の共闘をすすめる大義ともいうべきものだと思います。


「都政問題での一致点がない」と、いう意見を目にすることがありますが、何より野党間では「立憲主義回復」「安倍政権の打倒」を含む国政問題での一致があるのです。この立場に立てば、国政にも重大な影響をおよぼす都知事選で、野党が共闘することは当然であり、順番としては後からになったものの、この自公都政転換の決定打ともいえる「3つの立場」が出されたことは画期的です。


最終的に鳥越さんは、待機児ゼロ、待機高齢者ゼロ、原発ゼロ、3つのゼロまで掲げました。4野党共同候補の鳥越さんが、市民と野党と共同して、これらを掲げたことがたいへん重要です。今後、都議会であらたなたたかいが始まります。この公約実現のために、4野党は都民から問われることになる。

なにより、解決策はねじまがったものですが、「待機児ゼロ」を公約に掲げた小池新知事が都民から問われることになるでしょう。私たちは保育士の待遇や、保育の質を担保する形で解決する方向を、前向きに提案し、願い実現のために奮闘します。


■首都東京では初めて都民と野党との共闘。短期間のたたかいで大きな成果だった


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4野党の党首が共同で都知事選の街頭演説(22日有楽町)。
よもや私も小沢一郎さんの演説に拍手をするときがくるとは思いませんでした(志位さんよりは控えめにしましたけれど)



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品川区でも民進、ネット、共産が合同で街頭演説をおこないました


もちろん、これはまだ始まったばかり、お互いに共闘をさらに深めて、私たちももっと熟達しなければいけない。


まだまだ問題は山積みですが、確実に、着実に、国民・都民が主人公の政治に転換する力は大きくなっている。そんな希望がふくらんだ参院選であり都知事選だったと思います
by kouzai2007 | 2016-08-03 17:21 | 活動報告

日本共産党品川地区委員長(衆院東京3区予定候補)が共産党を丸ごと知ってほしくて書いてます


by 香西かつ介
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